
名著全集『黄表紙廿五種』名著刊行会
高橋明彦様「半魚文庫」 蔵大悲は、千兵衛と打ち合わせをして、貸し出し中の手を回収し、田村麻呂に貸してまた儲けた。
千兵衛は取り集めた手をあらためた。女郎に貸したものは小指がなくなり、握り拳で帰ってくる手にはけんかの傷跡、塩屋に貸したものは塩辛く、紺屋へ貸したのは青く染まって、下女に貸したのはぬかみその匂いがする。飴屋に貸したものはねばねば、飯炊きのはしもやけだらけ、米搗き屋のはまめだらけ。千兵衛「人差し指と中指が変な匂いがする。少し納得がいかないな」
(蛇足)それぞれの借り手の様子が分かるページです。千兵衛とてれめんてい兵衛が回収した手をあらためています。それを見守る大悲、待つ田村は実は平安時代の人ですが、江戸時代に入って一般的になったたばこを吸っています。
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