天理大学付属天理図書館 蔵 艶二郎は体に「誰それ命」など、女の名前を彫ることがもてもて男の始まりだと、両方の腕、指のまたまで、二、三〇も惚れられた覚えのない女の名前を喜之助に彫ってもらった。痛いのをこらえて、この痛みこそもてもて男の辛いところだなどと悦にいる。 喜之介 「こんなに彫って、中には消したのも少しあった方が本物らしいから、あとでまた、お灸をすえよう」 艶二郎 「もてもて男はほんとにつらいよ」 ページをめくる トップページに戻る
艶二郎は体に「誰それ命」など、女の名前を彫ることがもてもて男の始まりだと、両方の腕、指のまたまで、二、三〇も惚れられた覚えのない女の名前を喜之助に彫ってもらった。痛いのをこらえて、この痛みこそもてもて男の辛いところだなどと悦にいる。
喜之介 「こんなに彫って、中には消したのも少しあった方が本物らしいから、あとでまた、お灸をすえよう」
艶二郎 「もてもて男はほんとにつらいよ」